自転車に乗っていて車と正面衝突した体験談
交通事故はいつどこで起きるか分かりません。
いつもは車通りが少ない場所でも、その日に限って曲がり角から車がやってくることがあるのです。
私はOL時代に飲み会に参加した帰りに自転車に乗っていて、自動車と接触して交通事故を起こしたことがあります。
以下はその体験談です。
いつもは全く車通りのない夜中の団地で交通事故に遭ったこと
私は以前、都内の企業に勤めるOLでした。
その日は飲み会に参加して自宅の最寄り駅に着いたのが夜中の12時近くでした。
私が住んでいたのは埼玉にある大きな団地で、夜は全く人通りがありませんでした。
そして団地内の道路は一応全面駐車禁止なのですが、夜は人通りがないことと駐車場の事情から、路上駐車が暗黙の了解になっていたのです。
その日も団地内の道路はどこも左右両側に路上駐車があり、曲がり角から先が見えにくい状態でした。
私は夜遅かったこともあり、かなりのスピードで自転車を飛ばしていました。
曲がり角には両側に車が止められていましたが、それまで一度も対向車に出会ったことがなかったので安心していました。
そのままスピードを落とさずに角を曲がったところ、目の前に対向車がいたのです。
私は自転車ごと正面衝突をして、そのまま投げ飛ばされました。
私は道路に強く身体の左側を打ち付けました。
手足がしびれて鈍くなっていたのですが、必死で立ち上がりました。
そのまま壊れた自転車を引いて慌てて帰ろうとしたところ、車から男性が降りてきて「大丈夫ですか」と言いました。
痛さよりも交通事故を起こしてしまったという恥ずかしさが先に立っていました。
とにかく家に帰りたい一心で「大丈夫です」を繰り返すと、ドライバーの男性は名刺をくれて「何かあったらここに連絡をして下さい」と言いました。
打ち身とねん挫で全治2週間、示談で終わらせたこと
私はそのまま家に帰り、興奮したままベッドに入りました。
翌朝目が覚めた時に、身体中がいたくてしかたありませんでした。
ふと自分の左側を見ると、手から腰、足にかけて真っ青になっていました。
起きて母にその話をすると、母がびっくりして「何故救急車を呼ばなかったの」と怒りました。
取りあえず朝一で病院へ行くと、看護師が私のあざを見て「これは痛かったでしょう」と言いました。
脳のレントゲンを撮り、手足に骨折がないことが分かりました。
幸い相手も団地内で、しかも曲がり角だったのでスピードを落として運転していたので、大きなケガにはならなかったのです。
但し身体の左側はラインを引いた様に真紫になり、左足首はねん挫で腫れていました。
ベタベタと湿布を十枚以上も貼られて脚は包帯巻き、全治2週間とのことでした。
本当は背中も痛かったのですが、黙っていました。
私はなるべく大事にしたくなかったのですが、母が「むちうちや後遺症が心配だから」と相手に電話をかけてくれました。
相手の男性は菓子折りと現金で2万円を持ってうちまで来ました。
本来出会いがしらで私にも悪いところがあった為に、警察には届けませんでした。
但し母が「万が一後遺症が出た時には責任を取ります」という覚書を作成してサインさせていました。
当時はまだ20代だったこともあり、ケガは10日もすると治ってきました。
心配していたむちうちなどの後遺症も出ず、ただの笑い話に落ち着いたのです。
今思えば、あの時いっそ警察と救急車を呼んだ方が、相手も保険が降りるし良かったのではと思います。
それからは曲がり角が怖く仕方なくなり、特に車を運転している時には殆ど止まりながら曲がる様になってしまいました。